これは、織田信長が好んで歌ったと言われている、
「敦盛」という謡曲の後半部分。
人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
(じんかんごじゅうねん、げてんのうちをくらぶれば、ゆめまぼろし のごとくなり)
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
(ひとたびしょうをうけ、めっせぬもののあるべきか)
これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ
(これをぼだいのたねとおもいさだめざらんは、くちおしかりきしだいぞ)
■意味(※私なりにアレンジしています)
人間世界の50年間は、宇宙・天体の膨大な寿命と比べてみれば、夢や幻のように一瞬のものだ
一度この世に生を受けて、滅ばないものがあるはずはない
これを仏の決めた定めだと分かってはいるが、悔しい限りだ
これは自分が50歳になったら、絶対に頭の中に浮かんでくる言葉だと思う。
いや、40歳でも30歳でも思うかもしれない。
今でもしょっちゅう頭の中に浮かんでいます、、、。
最後に「敦盛」全文のせます。(Wikiより引用)
思へばこの世は常の住み家にあらず
草葉に置く白露、水に宿る月よりなほあやし
金谷に花を詠じ、榮花は先立つて無常の風に誘はるる
南楼の月を弄ぶ輩も 月に先立つて有為の雲にかくれり
人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ
ちなみに、
これは17歳で命を落とした、平敦盛(たいらのあつもり)を題材にした謡曲。
決して、
自分の50年に後悔なく生きる、という意味ではなく
どんなに辛く悲しい一生でも、
無限のように続いてゆく無数の時間の中では一瞬のことでしかない、
という意味の謡曲です。
0 件のコメント:
コメントを投稿